STAR'S大改造「STARFLEETスペシャル」 製作工程の詳細

 

■製作目標・コンセプト

前述のようにレッドスペシャルを現代的に解釈し、欠点を修正しながらも外観の変更は最小限に留め、ブライアンの音もストラト系の音も出せる、限りなくリーズナブルなギターを作る。

 

これを「BM-50th計画」 と名付け、近いうちに実行しようと思います。

 

しかし、いきなり木材を切って削るところからスタートするにはリスクと未知の部分が多い。
そこで、先ずは市販のコピーモデルを大改造し、外観を本物に近づけるとともに、トーンバリエーションはレッドスペシャルを遥かに凌ぎながら、オリジナルの音でもBURNS(バーンズ)BRIAN MAY GUITARSと同等以上のものを作る事を目標としました。

 

ここで紹介するSTAR'S大改造試作モデルを 「STARFLEETスペシャル」 と呼ぶことにします。

 

・全体予算
設定した性能に対して、汎用品やリーズナブルなパーツをフル活用して、なるべく安く製作することにしました。レプリカパーツを使うと、軽く20万円は超えてしまうでしょう。ここはブライアンの廃物利用の精神を見習って、ベースのモデルおよび全パーツ込みで、6万円台以内という目標予算を設定しました。今回はギター用の特殊な設備・工具の購入は控え、極力手持ちのもので製作することとしました。

 英 BURNS ((有)森園貿易HPより画像引用)       日本 STAR'S (ココサウンドHPより画像引用)

 

■改造ベースの市販モデル探し

安くてレッドスペシャルの改造ベース用として浮かぶのは、BURNS(バーンズ)STAR’S(スターズ)の2モデルです。「バーンズとスターズを一緒にしないで!」と思うかもしれませんが、私にはちょっとした考えがありました。 ちょうどどちらも新宿近辺の楽器店に実物があったので、じっくり観察してみました。

 

BURNSTri-Sonic付きでブライアン・メイ本人が設計に関与しており韓国製です。これが安く入手できればベストですが、中古でも5万円台から・・・ 程度の悪い中古品は3万円台くらいからある思っていましたので、いきなり予算オーバーです。今回の改造は、レッドスペシャルのレプリカを目指す目的とは全く違うため、私は制作費に7万円以上かけるつもりは全くありませんでした。

 

BURNSを見た印象は、ピックガードがボディの端までかかっていて面積が大きくボッテリしています。ネックはレッドスペシャルに習ってか、太くて弾きにくく自分の手には馴染みませんでした。 

 

一方、日本企画のSTAR’S BM-1は、外観のボディ形状や色はかなりレッドスペシャルに近い印象です。

STAR'Sは、Aria、Fernandes、Epiphone などの開発に携わっていた元マツモク工業の開発マネージャーが設立したクエスト・インターナショナルのエレキ・シタールのブランドです。 マツモク工業といえば初期のGreco、Aria-ProⅡなど70年代の日本ブランドはもちろん、Orvile by Gibson、Epiphone、Fender Japanの製造元でしたね。

 

当時の日本製のエレキギターは素晴らしい作りでした。レッドスペシャルのコピーであるGrecoのBM-900は富士弦楽器で製造されていましたが、両社はお互いに下請け関係にもあったようなので、もしかするとSTAR'SはBM-900の血を受け継いでいる?などど想像してしまいます。

STAR'Sを「なんちゃってコピー」のように粗悪品扱いする方もいるようですが、比較対象がレッドスペシャルの本物そのものや、完璧なレプリカならそのような評価になるでしょう。しかし、完璧なコピーが設計目標ではない私の改造計画にとって、チェンバー構造らしきバーンズよりも、STARSのソリッド構造の方が合っています。(ストラトやレス・ポールなどエレキギターとしてのソリッド構造のメリットに異を唱える人は殆どいないでしょう)

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日本 STAR'S (ココサウンドHPより画像引用)

  

STAR'Sはボディ、ネックともにマホガニーが使われており、エレキギターとしての基本構造や設計は全く問題ありません。ネックはストラトのU字とV字ネックの中間的なシェイプで、日本人に合わせて細身でとても握りやすいです。座って弾く態勢をとった場合のボディバランスはBURNSよりもSTAR'Sのほうが良いです。

 

肝心の音については、STAR'Sはパラレル配線の上、違う店の違うアンプで弾いたため、基本性能でSTAR'Sが劣っているという印象は全くありませんでした。

残念なところは、コストダウンのためか、ボディバックにバインディングがありません。もともと全塗装を覚悟しているので自分で付ける練習にもなります。また指板はローズウッドで黒いラッカー塗装もされていません。ローズ指板に塗装は向かないのでここは諦めました。


以上からSTAR’S BM-1に狙いを絞り、半月ほどヤフオクをあさった結果、29,800円で極上のSTAR'Sを落札することができました。

 

■Tri-sonic ピックアップ入手

 

さて、予算の半分近くはベースのモデルで使ってしまいました。次はピックアップです。実はこれには当初から目処がありました。

 

Tri-Sonicのブライアン・メイピックアップは、35,600円で販売されています(現在は代理店に在庫無し)。もちろん私は定価でこれを買うつもりはありませんでした。結果的には新品を12,000円で入手。

 

面白い事に、このピックアップを搭載したストラトタイプがアリアから発売されており、このギターの新品がネットで19,800円で売られていました。恐らくアリアが100セットほどこのピックアップを代理店より購入し、ストラトタイプのボディに搭載して売り出したが、マーケティングのミスと、通常のストラト配線であることから話題にはならず流通在庫が残ってしまい、お店が採算割れしてでも処分している状況だと思われます。

 

私はこれを購入し、アリアさんには大変申し訳ないが(これまで何台もアリアのギターを購入しているのでご容赦を!)、ピックアップだけを外した未使用ボディをヤフオクに出したところ、7,800円で買い手がつきました。差し引きでピックアップのみで12,000円です。

 

上の画像は、tri-sonicのブライアン・メイモデルのピックアップの部品取りのために購入して売却した、ARIAのSTG-CST。 アリアさん、ごめんなさい!

 

画像の左下のように、STAR'Sのピックアップとtri-sonicを比較すると、大きさがこんなにも違います。右下は、センターPUだけ逆磁性となっているかどうかの確認です。 センターと他はパチンとくっつくのでOK。

 

驚いた事に、単体のピックアップだけの音と、パラレル接続(STAR'SもSTG-CSTもパラレル接続)での音は、ハッキリ言ってtri-sonicよりもSTAR'Sのピックアップのほうが断然良くできています。STAR'Sのほうが単体のパワーと音のハリがあります。 私はこの結果に愕然とし、tri-sonic搭載を止めようかと思ったほどです。

 おそらくSTAR'Sのピックアップは、ストラトタイプ向けのシングルコイルにシルバーメッキのカバーをしただけなので、単体やパラレルミックスの音はこちらに軍配が上がるのでしょう。

 

しかし、シリーズ接続での比較検証はしていません。改造に着手する前にテスト配線するべきでしたが、せっかく12,000円も払って入手したtri-sonic。 今回はあくまで練習のための改造なので、欠点が暴露されるのも良かろうかと、今回だけtri-sonicの使用でいくことにしました。

 

私が入手したピックアップには「Burns TriSonic」と「Brian May」のシグネイチャーがプリントされています。 外観上は「ブライアンメイ・ギターズ」のものと同じ仕様のようです。 一方バーンズのギターのピックアップには「Burns」と「Tri-Sonic」が刻印されていますので外観上は違いますが、内部の仕様まで違うかどうかは不明です。

 

Tri-sonic にはレッドスペシャルの元となったオリジナル(現在では入手困難)、BMGに使用されている現行品、およびケント・アームストロング社がBurns社に復刻オーダーしたものや、Adeson(アデソン)社のオーダー品などの提携モデルが出ています。何れにしてもこのあたりを凝りだすとキリがありません。 まあ、Tri-sonic を使うのは多分今回だけなので。

 

 

■いよいよ製作開始

 

ヤフオクで落札したSTAR’Sが届きました。


キズも少なく、フレットも9分以上。 ヘッド裏のクリア割れが見られる以外は極上の部類。

採寸すると、トレモロブロックを外した穴を埋めて再塗装しなくても、ブリッジが付きそうです。

塗装はなかなか美しいので、今回は全塗装&裏バインディング加工を見送ることにしました。

 

罪悪感も無しに、早速STAR'Sをドンガラにすると左上のような状態。 やはりピックアップ下は全て空洞。

STAR'Sの内部構造はネットでも詳しい情報がなかったため謎の存在でしたが、バラしてみてすぐに改造のイメージがわきました。 予定通り、内部を空洞に彫り広げてセミ・ホロウならぬセミ・ソリッドにし、堅い材質のセンターブロックを入れてピックアップ3つをダイレクトマウントすることにしました。

 

ピックアップの配置は10mm単位で位置をずらす必要があるため、BURNSのような、結局は埋めて彫り直さなければならないピックアップのキャビテイよりも、むしろこのほうが改造しやすいでしょう。


セットネックですが、接合点がとても短いですね。 音質にはデメリットとなるかもしれませんが、まあ、しっかり付いているので問題ないでしょう。

 

このままtri-sonicをあてがうと、耳の部分がハミ出ます。

よって、tri-sonicの幅に彫り広げてからセンターブロックを入れる必要があります。

 

作業場所は自宅だと家族もおり、騒音や削りカスなど何かとやっかいです。

私は小さいながら会社を営んでおり、事務所に隣接している倉庫の片隅を使うことにしました。

 

倉庫の作業台はちょうどギター乗せて作業するのにぴったり。

ここなら次々にパーツを買い漁っても妻にバレない。

今後は隠れてこっそりとこの「多摩ベース」で作業を進めていこう。

 

 

ボディ内部を迷いもせずに、ガンガン彫っていきます。トップ側が陥没しないように、そしてネック周辺の強度を損なわないように、の2点以外はあまり気にせず大胆に!

 

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内部をくり抜くような作業はトリマーでは無理です。

使用工具は手持ちのマキタの電動ドリルと、球や円錐状の木工削り用のアタッチメント。 届きにくいボディ奥や内部、ピックアップキャビティなど狭い場所を彫る際は、曲げて使える延長シャフトのアタッチメントを使用しました。

 

電動ドリルはマキタやリョービなど、AC電源の国産でシンプルなものが軽量で使いやすいと思います。

削り用や延長シャフト以外にも、右にある面取り用(皿ネジなどの頭を削る)、ステップドリル(径を広げていく)など、アタッチメントの多くはチャック式がほとんどなので、後々チャック式の方が便利です。

 

バッテリー式で電動ドライバーなどのフル機能がついた海外製の3~4千円程度のオール・イン・ワンのものは避けたほうが良いです。こういう製品は回転数が異常に低く、硬い木材や金属は削れません。何よりもすぐに故障します。

 

私のような素人のギターの製作は、ドライバーは「手」で回すのが一番です。下手に電ドラを使ってトルクを失敗すると、木ネジなどはナメまくります。

 

 

今後は作業の際に、ボディ本体をバイスで作業台に固定して強い力を加える状況が多くなります。
作業中にネックの接合部分にクラックなど入ったらイヤなので、ルックス的にもレッドスペシャルを真似て、このようにワッシャー一体化のタッピングボルトで、ボディとネックを固定しました。 まあ、ほとんど意味はないでしょう。
ボルトの長さと穴開けの深さの計測を間違えると、ボルトの先が指板を突き抜けて 、しょっぱなから笑い話にもなりませんので、そこだけは注意しました、

 

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ここでいったんボディの作業を中断し、2mmのアクリル板(780円)でコントロールパネルを作ります。これはピックガード内部に隠れるために、ある程度雑に作っても問題ありません。やはり大胆にガンガンとカットします。

 

レッドスペシャルはアルミかスチールのプレートを使っていますが、硬くて加工がしにくく価格も高いです。

アクリル板に銅箔かアルミのシートを貼れば同じ事なので、見えない部分に無駄な労力を払うのはやめました。

ノイズ対策として考えた場合、どちらに方法でも素人レベルで聴いてわかるほどの顕著な差はないでしょう。

そもそもコントロールパネル自体が殆ど意味がないものなのですが、今回は一応製作してみました。

 

コントロール・パネルに、ノイズ対策の銅箔シートを貼り、購入してあったパーツ類を仮組みします。

銅箔シートは、ホームセンターのものは安いですが、秋葉原などで「電気用」として売られているものは価格がハネ上がります。 しかし、テスターで通電性をチェックする限り両者の違いはありません。キッチン用品のアルミシートは全く通電しないタイプのものがありますので注意が必要です。

 

購入したパーツに高額なものは1つもありません。 スイッチの配線はジャンパー線を使って、極力スッキリと短くまとめます。

ポット類は、コントロールパネルの上に3mm厚のピックガードが被さるため、5mm以上のシャフト軸は必要です。よって、国産CTSのレスポール用250KΩのロングシャフトを使いました。

 

 

今回の改造のポイントの1つは、私のオリジナル配線を試すことです。

 

上側の3つの6P ON-ON-ONスイッチだけで、レッドスペシャルの6つのスライドスイッチのバリエーションの全てを出すことができます。  

下側の6Pと9Pの3つのON-ONスイッチは、各ピックアップのシリーズ/パラレル切り替えスイッチです。

 

このスイッチにより、ストラトのハーフトーンは全て出すことができ、さらに「2個のPUのシリーズと1個のPUをパラレルで」という使い方ができ、これにフェイズアウトを組み合わせると、いっきにバリエーションが広がります。

 

レッドスペシャルにはできない最大のメリットは5点あります。

①ストラトのハーフトーンの組み合わせが全て出せます。

 

②2個のPUのシリーズミックスに、リアかセンターの1個をパラレルミックスさせることにより、太くてパワーがある音はそのままに、音にメリハリが加わります。 トレブルブースターが無くても通常のファズ系のエフェクターできれいに歪みます。

 

③フェイズアウト音は、シリーズ配線よりもパラレル配線のほうが、よりユニークでトレブリーな音になり、ハイポジションで歪ませるとオクターブ効果がさらに強まります。

 

④ピックアップ2個と1個をシリーズとパラレルミックスし、さらにフェイズアウトを混ぜると、いくつかの組みわせでモジュレーションのかかったような、ワウペダルの半止めのような効果的な音となります。

 

⑤この6つのミニスイッチは、頭の中のイメージを体感的にすぐに試してみるためには、操作性が抜群です。レッドスペシャルのバリエーションは3つのスイッチだけでできるので、時間的には半分以下で瞬間的に操作できます。

 

画像ではわかりにくいですが、ピックアップキャビティの上下方向の内部をかなり空洞に彫りました。

 

ここで問題発生です。

 

パーツの乗ったコントロールパネルをボディに仮組みしてみたところ、クリアランス自体は問題ないのですが、アーシングを含めた配線類をキャビティ内に納めるためには、そうとう詰め込まなければなりません。
このまま強行すると恐らくノイズが発生すると思われます。

 

ノーマルのSTAR'S は、単芯+アースであるのに加えて、アーシングの処理もポットからブリッジの1本のみでかなりシンプルな配線だったため、うまく収まっていました。ちなみにBURNSの内部の画像を見たところ、狭いキャビティ内に配線を詰め込んでいるため、かなりごちゃごちゃしてしています。 ピックアップの配線を短くカットすれば改善できそうですが、そうすると調整作業に支障があります。

 

ここで初めてレッドスペシャルが中途半端なチェンバー構造をとった理由が理解できたような気がします。

 

スライドスイッチはミニスイッチよりもスペースを取ります。ミニスイッチでもこの状態なら、スライドスイッチおよび各PUから出た配線類やアーシング処理、当初あったと思われるブースタースイッチや回路をすっきりまとめるためには、このくらいの面積を空ける必要があったのではないでしょうか。

 

ここは構造をとるか、ノイズ軽減をとるか・・・  今回はレッドスペシャル同様、3mmの分厚いピックガードを被せるため、構造のメリットはほとんど無いのでノイズ軽減を選びました。 やむを得ず、左上の画像から、右上の画像のようにレッドスペシャル風にトップを落としてオープンにしました。 これなら配線をゆったり納めることができそうです。 しかし、ボディ内部で"鳴らす"効果は若干低下します。 

 

ここでウィルキンソン ローラーブリッジのコピータイプである「POP TUNE B2B」が届きました。

 

ローラーブリッジとして販売されているモデルは少ないので、あまり選択の余地はありません。

今回はあくまで試作品ということで、安いものを選びました。 仕様は、ピッチ寸法、ポストにブリッジをロックできる機能、ローラー部分、微調整機能も本家と全く同じで、税込み3,890円でした。

ウィルキンソンとの比較はしていませんが、細部をチェックしても特に問題はなさそうです。

 

先ずはシンクロ・トレモロのアンカー跡をきれいに埋めてから、ローラーブリッジの部分をザグリ、

そして慎重にアンカー位置を計測してから穴を開けます。

STAR'S およびレッドスペシャルのショートスケールは24インチです。1インチ=25.4mmなので、

24×25.4mm = 609mm  つまりナットから609mmの場所に穴開けすれば良いです。

 
微妙な位置ズレがあっても、このブリッジは前後から六角レンチで位置を調整でき、さらにローラー部で微調整ができるので便利です。

 

ホームセンターで安くて硬い板を購入し、上の画像のような、トリマーのテンプレートを作りました。

 

トリマーは、その爆音と振動、飛び散る木屑で、使い慣れないとビビってしまいます。

 

会社の倉庫と言えども、粉塵が舞ったらマズい。

そこで、ダンボールとビニールを使って、簡易的な遮断ボックスを作りました。

 

これなら粉塵が周りに散らない。

 

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ヤフオクで落札したホワイトオークの板が届きました。 400円です。送料込みでも700円程度。

ピックアップをマウントするセンターブロック用です。

 

レッドスペシャルのボディ・ネック材のほとんどで、このホワイトオークが使われています。かなり硬い材質のうえに、レッドスペシャルは長年暖炉に使われていた乾燥しきったものを使っています。そのため音質にはかなりの影響があると思われます。 本体にガッチリはまるように、かなりタイトな寸法に切りました。

 

センターブロックの材質はボディ材との相性もありますが、今回の改造ではトップ材とも仕切られるため、さほどシビアに考える必要はないでしょう。 マホガニーでもバスウッドでも何でも良かったのですが、ピックアップをダイレクトマウントするため、硬い材質ほど振動をピックアップに伝えやすいのではないかと、僅かながらレッドスペシャルと同じ材質で気分を出してみました。

 

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このホワイトオークの板を、練習用にと気軽にPUキャビティー部分をトリマーでザグリ始めました。

ザグる深さは、各ピックアップと弦との最適な距離と、ピックガード、サラウンドの厚みなどを考慮して、一応念入りに計算しました。

 

か・か・硬い・・・

 

古い安物トリマーでは、深さ調整の治具が振動でどんどんズレてしまいます。

上の画像のようにリアピックアップのキャビティ内は、波打って失敗してしまいました。

よくブライアン少年はこんな材質を素人作業でカットして加工したもんだと、妙に感心してしまいました。

 

作りなおそうかと思いましたが、木工パテで埋めて平面にすれば使えそうです(というかもうしたくない)。

トリマーでおおまかに浅めに削っておいて、電動ドリルとノミ・彫刻刀で仕上げていく方法に切り替えました。

 

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ピックアップ、ローラーブリッジ、コントロールパネルを仮置きしてみました。

もうSTAR'Sの面影は全く残っていません。

 

リアピックアップとブリッジの間は7mmほど間隔をあけています。
レッドスペシャルはここが完全に隣接しているため、リア単独の音は貧弱でキンキンカンカンです。
これでリアピックアップ単独でも、ある程度使える音になると思われます。

 

また、STAR'Sはレッドスペシャルよりも、24フレットからネックエンドまでの距離が5mm程度短い。

そのため、リアピックアップをブリッジから7mm離しても、ピックアップの間隔が狭まらず、

音にも外観上にも良い影響を与えると思います。

 

6つのミニスイッチは、操作性を第一に考え、レッドスペシャルよりも左右の間隔を狭くしてあります。

これで、親指・人差し指・中指の3本指で、3つのスイッチを同時に瞬時の切替えが可能です。

ボリュームの位置も操作性を優先し、レッドスペシャルよりもブリッジ寄りに設計しました。

 

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マエストロタイプの「板バネトレモロユニット ショート」が届きました。

カスタムショップ「GUITAR WORKS」の企画製品で、7,000円と安いながらも性能は信頼できそうです。

 

SGなどGibson系のギターは、ネックとボディに角度があるため、木ネジ3本で簡単に取り付けができます。

 

しかし、レッドスペシャルタイプは、Fender系と同じようにほぼストレート。

このまま付けると上の画像のように、ローラーブリッジよりも、テールピースのほうが高くなってしまっています。

 

これはある程度予想していましたので、予定通りこの部分も削り始めます。

今回はボディ本体を削る上、深さは微妙な調整が必要なので、電動ドリル、ノミで、少しずつ彫っていきます。

 

トレモロユニットが接する部分を画像のようにザグリました。

これでブリッジよりも低い位置に収まりそうです。

 

キャビティ部分は全て導電塗料「ドータイト」を塗りました。

 

木目の部分は、ラッカー塗料で赤く塗り、一応気休めの目止め処理を。

 

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決してアブない人ではありません。

 

今回はコンプレッサーを使うような塗装作業はありませんが、塗装、防塵対策には、ホームセンターで売られているゴーグルはイマイチです。視野が狭く、汗をかくと内部が曇り、皮膚に当たる部分も痛いです。

 

私が愛用しているのは、もっぱらスキーの競技用ゴーグル。

レンズはポリカーボネイトではありませんが、危ない金属片など飛ぶ作業がなければ問題ありません。 

視界が明るく広く、汗をかいても全く曇りません。 長時間着けっぱなしでも快適です。

 

 

 

 

コントロールノブは、ブライアン少年は自分で旋盤を使って削りだしたようです。 

だとしたら原材料費は100円もしないでしょう。 私もブライアン精神を真似てあくまで安く工夫したいです。

とは言っても、材料を買ってどこかで旋盤を借りる手間を考えたら面倒です。

 

レッドスペシャルのコントロールノブの形状、どこかで見た記憶があるな・・・

ギター用ではどこにも似たものがない。 そもそもアルミ削りだしのハット形状などあったっけ?
あっ、そうだ! 昔の高級ステレオだ!!

 

押入れから、もう使われていないT社のテープデッキが出てきました。そのトレブルとバスのコントロールノブが、

かなり雰囲気が近くて合いそうです。しかもツヤ消し加工。

早速外して付けたところ、径も深さもぴったり。

 

確か当時6万円以上したテープデッキなので、プラスチックノブじゃないのでしょう。
メーカーにメールで質問したら、まだパーツが売られているとのこと。予備も兼ねて、もう1ペア注文することにします。 ヤマダ電機で注文でき、1,000円でした。

ハードオフにでも行って、昔のジャンクステレオをあされば、もっと似ているノブもあるでしょうが、そう拘る部分でもないので今回はこれでいきます。

 

目盛りは右上の画像のようにコンパウンドできれいに消しました。

 

弦アースは、通常であればボディ内部をくぐらせてブリッジのアンカーに繋ぐのですが、

アンカーを打ち込む時にハンダが外れたりしたら、アンカーを再び打ち直さなければなりません。

 

レッドスペシャルの場合は、この部分はピックガードやサラウンドで隠れるため、画像左のように、アンカーの上から通すのが、最も失敗や接触不良が起こらない方法です。

 

右は、コントロールパネル下のキャビティ内のアーシングです。コントロールパネル裏の銅箔が、台座金具を通じてアースされます。これでキャビティ全体が箱状のアースボックスのような状態となり、ノイズが減ります。 

レッドスペシャルもこのようになっているようです。

 

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ホワイトオークのセンターブロックは、木工パテと木工ボンド、そして2本のボルトでがっちり固定しました。

ここが不十分だと、せっかくの弦の振動がうまくピックアップに伝わりません。

 

トレモロアームも、位置や深さなど、ほぼ狙い通りの寸法が出せました。

 

元のピックガードの穴はもう使わないので、開けた時の見栄えを考慮して、全部埋めて赤いマッキーで塗りました。

 

そういえば、tri-sonic は2芯+緑のアース線です。

フェイズ切替えをするため、3つの向きさえ統一すれば、HOTもCOLDも関係ありません。 

 

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結局、トレモロアームはここまで深く埋め込みました。

かえって、圧迫感がなくなりスマートになって、よりレッドスペシャル風になるかもしれません。

 

コントロールパネルの台座金具は、ホームセンターで売られている、「コの字」型の金具を2本繋げたものです。

高さの微調整はワッシャーで簡単にできます。

コントロールパネル式は今後もう採用しないので、台座もなるべく簡単で安い方法にしました。

 

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チラシを使ってサラウンド類の型紙を取っています

ここでピックガード、サラウンド、トレモロカバーの製作にかかります。

卓上電動糸のこがあるので、カット自体はそう大変な作業ではありません。

 

ピックガードとトレモロカバーは3mmのアクリル板で、サラウンドはコントロールパネルで使った2mmのアクリル板の余りを使います。ブライアン・メイ・ギターズと違い、トレモロカバーはダミーではなく、取付けビスやトレモロ台座を隠すという立派な役目があります。

 

ところで本物のレッドスペシャルのサラウンドは材質が不明です。


本物の写真ではサラウンドの色がつや消しでグレーがかっているので、最初は柔らかいウレタン板かゴムなどラバー系かと思いましたが違うようです。 90年代のレッドスペシャルの画像から、エッジ部がまるでティアドロップのような形状になっており、ボロボロと剥がれています。 板状のものを削って加工したようには見えません。

私の推測では、エポキシ系か何か液状樹脂の硬化するものを、簡易的な型に流し込んで、ピックアップとピックガードの隙間を埋めたものだと思います。 だとしたら何故そんな面倒なことをしたのでしょうか。

 

ブライアンのTri-Sonic はハウリング防止かサスティン改善のために自分でパラフィン加工(蝋漬け)を施していると思われ、ピックガードや本体との僅かな隙間も埋めておきたいと考えたのではないでしょうか? これには一度組み込んだらピックアップの高さは二度と変更できないくらいの調整を要するので(ブライアンには何てことない作業だったのでしょう)、ここまで忠実に再現しているレプリカは見当たりません。 拘っているレプリカはルックスだけでもアクリル板につや消し加工などして工夫しているようですが、私は普通にアクリル板で作ることにします。

 

エッジの部分は角を落としてアールを付けて、サンドペーパーで#800 #1000 #2000と細かく磨いていきます。 

断面は、コピーモデルは鋭角でシャープになっていますが、本物を真似て丸くアールをつけて仕上げてみました。 

角を落とす作業はベルトサンダーがあれば良いのですが、私は持っていないので電動ドリルに円錐状のアタッチメントを付けて代用しました。

 

最後はコンパウンドでツルツルになるまで磨きます。

電ドラ用の研磨用バフは、布製では無理で、いいものは2,000円前後するので、諦めて手磨きで・・・

磨けば磨くほどきれいになりますが、この作業は意外に根気と力が必要でした。

私は「どうせ練習のための改造だし、このくらいでいいや」 と妥協してしまいました。まだまだ粗いです。

 

ピックガードの裏側は、ポットやミニスイッチを止める薄型ナットが当たり、若干浮いてしまうため、右上の画像のように面取りが必要となりました。これでピックガードがピタっとはまるようになりました。

 

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何が面倒くさいかって、ピックガードとコントロールパネルのスイッチ類の穴の位置合わせの作業です!

少しずつ合わせながら、電動ドリルと小型の板やすりでチマチマ削って調整するしかありません。

 

ピックガードはレッドスペシャル同様、6ヶ所のビスでボディに固定されます。

ピックガードの上から貫通させて、ボディに穴を開け、ピックガードのビスの皿頭の部分の面取りをします。

 

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ボディに垂直に穴を開けたい場合は、普通であればボール盤が必要です。

しかし、卓上ボール盤だとフトコロが浅いため、ギターなどの大きなものは困難です。

 

でも素人作業と割り切れば、ボール盤がなくても何とかなります。

 

私は、上の画像のように、T字型のパイプスペーサーに2mmや3mmのパイプスペーサーを入れて径を調整し、スペーサーに沿って真っ直ぐ入れます。スペーサーはホームセンターで100円程度で売られています。

また太い径の場合はドリルも長いため、手芸用の糸巻きもよく使います。

 

この方法で失敗したことはありません・・・? というか失敗に気がつくような誤差まで要求されていないと思えば気楽に作業できます。ただ注意が必要なのは、いかなる場合も極細の径から少しずつ大きく広げていくことです。ここを横着して、いっきに太く開けると、ほぼ間違いなく中心がズレます。

 

ピックガード、サラウンドを仮組みしてみました。

 

シンクロトレモロのブロック跡を隠すため、ピックガードのブリッジ上付近が、レッドスペシャルよりも長くなっています。穴を埋めて再塗装すれば良いのですが、違う木材やパテなどで埋めて塗装しても、しばらくするとその部分が痩せてきて段差がつき不細工になるのは目に見えています。 余計な素人作業はロクなことにならないのでやめときましょう・・・

 

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ピックガードの余りで製作したトレモロカバーで、3本の取付けビスと台座を隠し、よりレッドスペシャル風にします。
スターズ、バーンズやブライアン・メイ・ギターズの2mmののっぺりしたピックガードと比較すると、やはり3mmのピックガードとトレモロカバーは 立体感と高級感に一役買います。

コピーモデルの外観を本物風に改造するにはマスト・アイテムと言えるでしょう。

 

クロームで光り輝くトレモロの板バネ。 これはこれでなかなか良いのですが、今回はレッドスペシャルのルックスに近づけるため、黒のビニールテープを貼って黒くしました。 ヤスリで表面を削って、黒の塗装をしようかとも考えましたが、曲がる部分なので絶対にうまくいかないでしょう。まぁ、余計な作業は後悔のモトなので・・・

 

 

 

仮組みだった配線を仕上げます。

 

キャパシタはSPRAGUEの現行品を。シングルでもハムでもない(?)ので0.033KΩをチョイス。400円でした。

別に数十円のフィルム・コンデンサーで十分だったのですが、他のパーツを買った通販でついカートに入れてしまいました。 tri-sonic にオイルコンデンサーが合うかどうかは不明です。

 

ビンテージ・コンデンサーに数千円、数万円もかける人もいますが、数十円のフィルム・コンデンサーも30年後にはビンテージ。 「ビンテージの音が良い」という人も多いですが、ハッキリ言って私には違いがよく分かりません。(ただ古くなって枯れているだけのような・・・)

 

アーシングには6Pのラグ板を使い、キャビティ内にビス止めしました。

 

何故このようにするかというと、回路内の範囲で「共通インピーダンス(複数回路間の相互作用による抵抗値)」が発生する場合は、多点アースではノイズが抑えきれず、「1点アース(各部のグラウンドを直接1点に集めてアース)」が最も効果的だからです。ラグ板の裏の接点が導電塗料に接地してるので、3つのピックアップ、ポット、スイッチ、コントロールパネルの全てがここに集まってアースされ、ブリッジ経由で弦アースされます。

レッドスペシャルはもともと共通インピーダンスが発生しやすい仕組みなので、どこのレプリカも、手法こそ違いますが、似たような仕組みをとっているようです。

 

ちなみに私は、電気回路自体は興味があって好きなのですが、ハンダ作業は下手です。

ずっと工具のせいにしてきましたが、良い工具を使っても同じです・・・ せっかちで不器用なのです。

 

テスターでアーシング処理のチェックを行います。

導電塗料の通電性は、塗料を塗った際にチェック済みですので、アーシングとの関係を確認します。

 

①ブリッジとキャビティ内の導電塗料   → OK

②ブリッジとミニスイッチの金属部分    → OK

③ブリッジと各ピックアップの金属カバー → OK

 

それにしても、そろそろデジタルテスターが欲しいです。抵抗値を読む時の単位換算にいまだに苦労します。

   

ピックアップの高さは、そのままダイレクトに取り付けられればベストですが、やはりワッシャーなどで微調整する必要がありそうです。

 

 

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今まで何度か音出しをしているので、とりあえず、横着して1弦だけ張って最終チェック。

(ここで6弦全部張らなかったことが、後々の作業の遠回りを招きました・・・)

 

ミニスイッチの切替え、ポット、トレモロなど、全てOKでした。 ノイズ対策もOKです。

 

チョーキングした時の音痩せ現象があったので、ブリッジをオフセットさせて解消することにします。

 

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ミニスイッチのノブには、白いキャップをはめて雰囲気を出しました。

1個20円、6個で120円也。

 

 

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どうしても、次へ、次へと急ぎたくなるのをぐっとこらえ、作業時間よりも考える時間と、眺めながらお酒をチビチビ飲む時間を多くとるのが、私流の失敗を回避する教訓です。 このような作業はあまり時間をかけすぎてもいけませんし、1週間くらいで全てをやろうとしても失敗します。

 

事前に完璧を目指してあまりにガチガチの設計計画を立てると、計画が狂った時や失敗した時にリカバリー不能に陥ります。 特に計画時は思い込みや熱意が強すぎて、致命的な設計ミスに気付かないことがよくあります。 ある程度の大雑把さや適度のおおらかさで、当初の計画に固執せずに柔軟に対処することも大切ですね。 また、今回のように予測不能な改造の場合、パーツ類も事前に全て揃えたい衝動を抑えて、実際の作業に入る時に必要になった分だけ買うのがムダな買い物や失敗を減らすコツです。

 

工具についても、私の場合はあれこれ新しいものを買うよりも、多少は作業効率が悪くても、普段使い慣れたものを工夫して使うほうが、無駄な出費や予想外の失敗を防ぐことができるようです。

 

週末メインの作業なので、改造を始めてから3ヶ月経過しました。
ここまでの大改造なら、ボディだけ最初からつくっても作業時間は差ほど変わらなかったかもしれません。

あと、1週間ほどでやっと完成しそうです。

 

「多摩ベース」は幹線道路沿いですが周囲が住宅地なので、夜はあまり大きな音がたてられません。
とりあえず今日はここまで。

 

 

    

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ピックアップの高さは簡単に決まると思っていましたが、Tri-Sonic は経験がないため意外とシビアな微調整が今後も必要になりそうです。

その都度ピックガードを外すのも面倒なので、ピックガードをしたままピックアップの高さ調整のワッシャーの付け外しができるように、ピックガードを削りました。

 

 

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今まで音だしチェックは、横着して1弦と6弦だけでしか行っていませんでした。

音質、トレモロのかかり具合、センターずれ、などを見れば十分だと思ったからです。

 

ところが6本の弦を全て張って、ノーマルチューニングしたところ、上の画像のように、フロントPU用の

ON-OFF兼フェイズ切替えスイッチのノブの1個に、トレモロアームがギリギリで干渉しそうな状態です。

 

まあ、ここのポジションでアームを使わなければ良いのですが、せっかくなのでなおすことに。

 

トレモロアームのビス止め軸にワッシャーを1枚入れて高くし、なおかつ操作性を考え高く出していたミニスイッチを、あと2mm程度奥へ引っ込ませることで解決しました。 ミニスイッチのナットを締めるだけの作業です。

 

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こんなもんでどうでしょうか?

 

ところでこのマエストロタイプの板バネ式トレモロは、シンクロタイプのような初動のガタつきや遊びがまったくなく、

細かいビブラートの動きがダイレクトに伝わります。 おそらくレッドスペシャルもそうなのでしょうね。

 

シンクロトレモロのフローティング・システムとは全く異なりますが、アームアップも可能です!!
これはレッドスペシャルモデルのオリジナルのナイフエッジ・トレモロではできないメリットですね。 

 

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ブリッジを斜めにオフセットし、1~3弦のチョーキングの音痩せもかなり改善されました。

ボリュームノブは操作性を重視し、レッドスペシャルよりも5mm~10mm程度ブリッジ寄りにセットしています。 ブリッジ付近からトーンのノブ位置よりもボリュームの方をかなり近くしています。

 

おっと、目先の作業に集中していたら、いつの間にかほぼ完成??

でも、どこか野暮ったい印象なのはどうしてでしょう?

わかった!! トレモロアームのキャップがデカすぎるのです。

 

でもこのキャップ、裏側に絶妙なアールが付いていて、指のかかりが良く操作性も抜群です。
しかもこのアーム自体がストラトよりも太くしっかりしており、通常のキャップははまりません。

 

ということで、今回だけ特別に操作性を損なわない程度に削っちゃいましょう。

 

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このくらい削っちゃいました。

これ以上やると、操作性に支障が出るのでここでやめておきましょう。

 

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最終的にはこんな感じになりました。 上の画像と比較すると、見た目のバランスが良くなりました。

 

全体的には、目指した設計に対してかなりの失敗や困難も覚悟していましたが、自分としてはマズマズの出来栄えです。 ピックガードもバランス良くボディ内におさまったと思うので、結果的にはSTAR'Sを改造ベースに選んで正解でした。

 

 

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やはりヘッドは無地が似合います。

ヘッドの大きなSTAR'Sの金文字ロゴは、消しちゃいました。(クエストさんごめんなさい!)

(バーンズの「Brian May」のシグネイチャーを消すのはさすがに気が引けるでしょうね・・・)

 

部分研磨&塗装など余計な素人作業をすると絶対に失敗することは明らかです。  

ロゴの上を赤のマッキーでチョンチョンと塗り、黒の極細油性ペンで木目風にチョンチョンと乗せたら、ほぼわからなくなりました(笑)

 

音だしをすると、ペグポストへの巻きつけを2~3回以内にすれば、チューニングの狂いは気になりませんが、ショートスケールの悲しい性で、弦を緩めた状態からのチューニング直後はテンションが低いために、弦が馴染むまでは狂いが生じます。

 

やはり、ゴトーのHAPシステムを搭載したマグナム・ロックに交換することにします。 

 

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■予想以上に素晴らしかったGOTOHのH.A.P.Mシステム

 

GOTOH(ゴトー)のSG381-H.A.P.M. 05P1ボタン付きが届きました。

シャーラーのロトマチックは経験がありましたが、ゴトーのロッキングペグは初めてです。

 

軸の種類、右利き・左利き、ボタンノブの細かいオーダーに対応するため、受注生産が基本のようで、注文から2週間以上かかりました。

 

このペグは、「マグナム・ロック」という、弦をポスト穴に入れて引っ張り、ペグを少し回すだけで弦がロックされるシステムが付いています。ポストには半周も巻かなくて良いため、チューニングが安定します。何よりも弦交換が6本いっきにできてしまうため、弦交換が楽しいという噂も。

 

また、HAPシステムというのは、「ハイト・アジャスタブル・ポスト」の略で、弦ポストの長さが6mm可動するため、アングルネックの角度に左右されずにナットまでの適正な進入角度とテンションを調整することができます。STAR'Sのネックは約10°の角度がついています。レッドスペシャルの4°と比較すると、アングルがきついですが、どちらが良いかはわかりません。しかし、ポストの長さを調整することによって、最適なアングルを選ぶことができます。

 

価格は税込みで9,400円。 HAPシステム無しのマグナム・ロックだけのものは4,500円です。

ブライアンはゴトーより少し面倒な仕組みのシャーラーのロッキングペグをつけていますが、それよりも随分安いですね。 さすがにMade in Japanです。

 

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このようにポストの長さを変更できます。     レンチでロックを緩めてポストを回すだけで高さが変わります。

 

 

取り付けはビス穴をあけるだけで簡単にできそうです。元のペグのビス穴位置と干渉する場合は、埋めてあけ直す作業が必要になるかもしれません。

  

 

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ストラトのような6連ペグではなく、L3+R3なのに何故右利き用と左利き用があるかというと、1~3弦側のペグ(画像左側)のポスト穴が4~6弦側(画像右側)と比較して、もともと狭い設計になっています。

 

この穴は、最初に各弦の太さに合わせてポストを回すだけで簡単に調整できます。

あとは弦を差し込んで引っ張りながらペグを少し回すだけでロックされます。 なんと簡単なのでしょう!

 

左が元のペグとその付け位置(ノブはゴトー)。 このままの角度で付けると、元のビス穴位置と若干重なります。全く同じ位置なら良いのですが若干ズレるため、右の画像のように角度をつけて、ビス穴位置を完全にズラさないと強度が心配です。 左側のほうが見栄えも良いのですが・・・ 仕方ありませんネ。

 

レッドスペシャルも初期の頃は左側のように付いていましたが、80年代より右側のように付いています。不思議に思っていましたが、おそらく同じように後から形状の違うシャーラーのロッキングペグに付け替えたため、角度を変えて付けざるを得なかったのではないでしょうか。

 

特に説明の必要もありませんね。 素人のビス穴埋めのお決まりの作業です。 

穴埋めをする必要はなかったのですが、簡単な作業なので見栄えを考えて。

 

取り付け完了。 普通のペグ交換と同じ作業なので特に問題ありません。

交換作業自体は、初めての方でも10分もあればできるでしょう。

 

H.A.P.M.システムの場合は、ストリングポスト高の調整と、ポスト穴の大きさの調整が必要ですが、

これは初回だけなので、その後は何もする必要がありません。

 

余談ですが、STAR'Sには前期型と後期型があり、前期型はヘッドの形状が細長いため、ロッキング・ペグタイプは3弦と4弦部分が干渉してうまく付かないようです。

幸いにも私のは後期型で、ヘッドが太くて短い形状ですので問題なく付きました。

前期型と後期型の見分け方は、前期型はヘッドにSTAR'Sのロゴが入っておらず(私のは後からロゴを消しました)、ペグの取り付け角度も垂直ではなくヘッドの形状に沿って角度がついています。

 

もしも、STAR'Sのほうでロッキング・ペグに交換する人のために途中から仕様変更したのであれば、さすが日本企画ですね。

 

早速調整をして弦を張ってみました。ゴトーのマグナム・ロックシステムは、弦を差し込んで少しペグを回すだけで自動的にロックされるので本当に楽で便利です。

 

予想以上に素晴らしいのが、+4,500円のオプションのH.A.P.システムです。 この効果は素晴らしいです。

画像をご覧頂くと、1弦から6弦のストリングポストの高さが全て違うのがおわかりでしょうか?

トレモロのテンションのバランスや、各弦のナットへの適正角度を考慮すると、必然的にこのようにバラバラのポスト高になります。

 

トレモロが付いているギターには全て効果的でしょう。 ストラトは1、2弦に付いているストリング・ガイドも不要になります。

 

弾いてみると、開放弦におけるサスティンやチョーキング時の感触も改善されました。

何よりもトレモロ使用時に、チューニング合わせた直後からすぐに安定します。

また、アームの僅かな動きに、よりダイレクトに反応するようになりました。

 

この素晴らしいシステムと効果を考えると9,400円は全く高い買い物ではありませんでした。

 

 

 

・・・続く・・・・